2021/09/13
BeBe: ベッティーナ・ブレンターノ
L : ルードウィヒ・フォン・ベートーベン
笑うベートーベン (15)
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BeBe: 今までにディアベリ氏が集めた50人以上の作曲家の中にさあ
イグナッツ・モシェレスさんという青年がいるでしょ。
確か25歳くらいの。
L : ああ、知ってるよ。 彼も参加するみたいだね。
14歳で自作曲を自分の指揮でコンサートで発表するという間違いなく天才でしょう。
BeBe: 彼とはずいぶん親しくしているみたいですね。 噂では彼に
話しかけるときには必ず彼の体のどこか手を置いてしゃべりかけるとか。
彼の方もまんざらでもない様子でジーと目を見つめて話を聴いているとか。
その他いろいろですよ。
L : ワッハッハ、ハ(笑)! それどこで見た光景なの?
BeBe: どこでも。カフェでもテーラーでも。 ブルク劇場の向かいのテーラーで
彼に上等の服を作ってあげたでしょ。 あれは一番話題になりましたね。
だけど気にすることはありません。 古代ギリシャに傾倒している人は、
まず間違いなくこの傾向がありますから。
ドイツの美学者、美術史家のヴィンケルマン知ってるでしょ?
L : うちに本があるよ。ゲーテ氏と話してると時々名前が出てくるな。
BeBe: そうでしょうね。 彼の死因については? 聞いたことある?
L : 確か 旅先で事故にあったとか。
BeBe: 一般にはトリエステのホテルに滞在中、部屋に食事を運んできた少年に
ナイフで刺殺されたことになってるの。
L :: なんか不可解な事件だな。
BeBe: そうなんですよ。 話全体がウサンくさいでしょ。 それでピン!ときたんです。
これは裏に何かあるなと考えたわけですよ。
それで日時と犯行場所はとりあえず正しいデーターだとしてそこから真実の姿を
つかむために裁判記録を徹底的にチェックしました。
そこでついに被害者の名前こそシニョール・ジョヴァンニという偽名になってるけど
ほぼ同じ犯行状況の事件を見つけたんですね。 そこで私としては・・・・
L : あのーちょうど盛り上がったところで済まないけどそれ俺の話と何か関係あるの?
BeBe:: それは無いです。はい。
L : おい!もう帰るぞ! バカバカしい